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キャッシュ・フロー会計を学ぶ④ 営業キャッシュ・フロー1

おはようございます。所長の山本誉です。 いよいよ首都圏では緊急事態宣言が出されることとなり、

年明けから大変な事態になりましたね。 何とか年末を乗り切っって、新しい年を迎えたと思った矢先の緊急事態宣言。 時短営業は2月7日までの1か月と言っていますが、

医療専門家チームは、さらに延長しなければ感染拡大は防げないといっています。 時短要請に応じた事業者には、最大で1日6万円の協力金がもらえるそうですが、

事業規模や経営状況によっては、協力金では賄えないかもしれませんね。 さて、この「キャッシュ・フロー会計を学ぶ」というブログの最終結論は、

新型コロナのような、終息の見えない「有事」の状況下においても、 企業が生き残るために、手元資金を留保しておくこと、そして増やす方法を

提示することにあります。 そのため、前回は、「キャッシュ・フロー計算書」という資金表の意義を説明し、

お金を4つにを色分けする意義を説明しました。 今回は、その中の「営業キャッシュ・フロー」について説明したいと思います。 営業キャッシュ・フローとは、企業の場合、「本業で稼いだお金」を示します。 ここで、「本業で稼いだ利益ではない」ことに気を付ける必要があります。 「本業で稼いだお金」を計算するためには、「本業で稼いだ利益」のうち、

資金的裏付けのない利益と損失を差し引いて、純粋に稼いだお金を算出します。

以下は、「間接法」と言われる、損益計算書の「税引前当期純利益」から始まる、

「本業で稼いだお金」の算出方法です。

少し、難しい言葉がならんでいますが大丈夫です!


以下の計算により、「本業で稼いだ利益」から出発して、最終的に、

「本業で稼いだお金」を計算しているのだということだけ、 理解していただければ大丈夫です。 【営業CF】

税引前当期純利益

+減価償却費 【資金支出のない費用なので足し戻す】

+各種引当金の増加額 【同上】

+固定資産等評価損(-評価益) 【同上、評価益は入金のない利益なので差し引く】

+借入金の支払利息額 【金融費用の足し戻し:後で差し引く】

+売上債権の減少額(-増加額) 【貸借対照表に関連する運転資本の増減調整】

+棚卸資産の減少額(-増加額) 【貸借対照表に関連する運転資本の増減調整】

+仕入債務の増加額(-減少額) 【貸借対照表に関連する運転資本の増減調整】

+その他流動資産減少額(-増加額) 【その他の貸借対照表の資金増減調整】

+その他流動負債増加額(-減少額) 【その他の貸借対照表の資金増減調整】  (小計)  = CF版の営業利益

-借入金の支払利息額 = CF版の経常利益

-法人税等の支払額 = CF版の当期純利益 =営業CF これが、「本業で儲けたお金」(営業CF)を計算する方法です。 詳細な説明は、また次回。(続く)


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