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事業承継の進め方⑯ 経営と資金繰り9 資金繰り表の作成

こんにちは。所長の山本誉です。

新年度に入ったと思ったら、もうすぐGWになり、5月に突入ですね。

この5月から6月というのは、感染拡大防止および経済活動維持にとって、

大変重要な時期になると思います。

もうひと踏ん張り、忍耐が必要な時期ですね。頑張りましょう。



さて、今回は、経営と資金繰りの最後の回として、

資金繰り表の作成方法について説明したいと思います。


11.資金繰り表の作り方


これまでのブログで、経営と資金の関係を見てきたところで、

今回は、実際に、資金繰り表の作成方法について説明したいと思います。

下図1は、資金繰り表(月次)の例です。






























【作成手順】 

① 日付(月)を入れます。そして、過去の「実績」3~6か月分程度、

 今後の「計画」3~6か月分程度を入れます。


② 「繰越高①」には、前月末の「翌月繰越高④」を入れます。

 図1の場合、11月の繰越高は、この表には載っていませんが、

 10月末の翌月繰越高の実績は手入力で入れます。


③ 収入の部には、事業活動(P/L関係の項目)に伴う入金(現金売上、売掛金入金、雑収入など)

 を項目別に入れ、「収入計②」でそれらを合計します。


④ 支出の部には、事業活動(P/L関係の項目)に伴う支出(現金仕入れ、買掛金支払 支払手形

 決済、人件費、諸経費)を入れ、「支出計③」でそれらを合計します。


⑤ その月の、事業活動の入出金の「差引過不足(前月繰越を除く)」を②-③=Aで求めます。


⑥ 差引過不足Aに繰越高①を加えて、「差引過不足④」を求めます。


⑦ ④に図1の「金融の部」の借入や返済元本を入れて、「差引過不足(前月繰越を除く) A」

 および「翌月繰越高④+(a)-(b)」を算出します。

 「金融の部」をわざわざ「収入の部」や「支出の部」と分けているのは、

 本業による収支と金融による収支を分け、本業の資金創出力をみるためです。


⑧ 実績数値は、試算表等をもとに記入します。

 計画数値は、予定されている入金や支払事実にもとづいて予測していれます。


⑨ 最終的に資金繰り表を作成してみて、計画月のうち「翌月繰越高④+(a)-(b)」が

 マイナス(図1では5月)になる月が出てくれば、収入を増やすか、支出を減らすか、

 金融の部の借入を行って、マイナスを解消するように行動します。


以上が、資金繰り表の作成方法です。

実際にエクセルなどでこの表を作成して、手を動かして作成してみてください。

そうすれば、作成方法がよく理解できると思います。


まだ、資金繰り表を作成していない経営者のみなさん、

是非この機会に資金繰り表を作成してみることをお勧めします。



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