キャッシュ・フロー会計を学ぶ⑧ 財務キャッシュ・フロー1

こんばんは。所長の山本誉です。 前回までのブログで、コロナ禍の中、業種・業態転換をして、

売上・利益を伸ばしている企業があるということを書かせていただきました。


業種・業態転換に必要なのは、「設備投資資金」ですが、 そのほとんどの原資になっているのが「財務キャッシュ・フロー」です。 そこで、今回は財務キャッシュ・フローについて説明したいと思います。 「財務キャッシュ・フロー」の一般的な定義は、

資金調達および返済によるキャッシュ・フロー(資金)。

このキャッシュ・フローには、株式の発行による収入、自己株式の取得による支出、配当金の支払、社債の発行・借入収入、社債の償還・借入金の返済による支出などが含まる。 ということになっています。

しかし、少し踏み入って、財務キャッシュ・フローの役割を実務的な面から説明すると、

以下のことがあげられると思います。 ① 営業キャッシュ・フローの不足分を補う(運転資金)。 ② 投資キャッシュ・フロー(設備投資資金)の原資となる。 ③ 手元キャッシュ・フロー(手元現金預金)を充足する原資となる。 財務キャッシュ・フローをわかりやすく説明すれば、 「金融機関からの借入」「その返済」に関する資金の動きということになります。 財務キャッシュ・フローは、上記3つの点に対して、

その原資となるキャッシュ・フローなので、とても重要なキャッシュ・フローと

位置づけられます。 「新型コロナ融資で、資金を必要以上に借りられたのはいいけれど、

この借入金を将来、返せるのかどうか心配だ」 という経営者の方の声を多く耳にします。 しかし、「キャッシュ・フロー」という言葉が示すとおり、 この「財務キャッシュ・フロー」も、経営上は「コントローラブル(調整可能)」なものであり、 借りた後の返済資金については、金融機関との相談や、経営改善計画書の作成により、

自社の経営実態に応じて、返済資金を調整することは十分可能です。 ここで、私見を述べさせていただくと、

① 平時(新型コロナや災害でない等、通常の社会状況)であれば、返済原資も事前に考慮して借入をすることが重要。 ② 有事(新型コロナや災害に見舞われた戦時下のような状況)であれば、返済資金のことはさておき、とりあえず借りられるだけ借りておく。 のが、企業経営・存続上は必要であると思います。 「借りたものは、約束どおり返す」 というのが、日本的な道義・道理なのだと思いますが、 戦時下のような「有事」の現状では、道義や道理を果たすために、「まずは生き延びること」 そのことこそが、何より重要と私は考えます。 そのために、「新型コロナ融資」の返済条件がほとんどの場合、 「無担保・無保証」となっているのだと思います。 とにかく、企業が生き延びるための喫緊の対策として、

「財務キャッシュ・フロー」と「手元資金(手元キャッシュ・フロー)」は、

非常に重要な資金となります。 そのため、この「財務キャッシュ・フロー」と「手元資金(手元キャッシュ・フロー)」に対する 経営者の対応如何が、企業の存続・発展を左右するといっても過言ではありません。 次回以降、この点について、詳しく説明したいと思います。


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