おはようございます。所長の山本誉です。
そろそろ桜の花も咲き始め、本来ならお花見の季節ですね。
もともと、花粉症がヒドイ私は、長らく花見にはいっていないのですが、
咲いている桜の花をみると、「奇麗だなあ」と思います。
桜の花は、日本を代表する素晴らしい花だと思います。
さて、 前回から、各CFの「キャッシュ・バランス」をどのように改善すれば、
経営状況を改善し、経営発展させる経営計画を策定することができるのかを、
経営課題パターン別にCF相関図から検討しています。
今回はⅡ型企業の経営計画案について説明します。
(2) Ⅱ型企業の経営計画案
Ⅱ型の、「FCF不足」、「債務超過」、「収益力不足」、「過剰債務」という企業の場合には、
目前に経営破綻が迫っている状況であるため、応急措置として早急に資金の流出を止める
必要がありました。
そのため、金融機関に対する返済条件の変更申入れ(当面元本返済は据え置き、利息のみの支払とするなど)および人件費などのコスト削減を早急に実施します。
また、中長期的には、収益力の向上、過剰債務の減免・返済長期化による
経営改善を図ることを目指します。
上記の改善イメージを示したCF相関図が、図表2-1および図表2-2です。
図表2-1のⅡ型(短期)
短期的な経営改善では、コスト削減により、営業CF(利息支払後)の増加を図ります。
設備投資(投資CFのマイナス)は抑え、借入返済猶予により財務CFのマイナスも止めます。
もし、営業CFがプラスになるか、または、財務CFのマイナスがなくなってFCFに余剰が出れば、安全性を高める手元CF(手元資金)を増やします。
図表2-2のⅡ型(中長期)
中長期的な経営改善では、短期では難しい収益力の向上を図って営業CFを増大させる
とともに、営業CF増大に必要な設備投資(投資CFのマイナス)も行います。
営業CFの増大および設備投資が可能となるように財務CFのマイナスを抑えるため、
金融機関との交渉により、過剰債務の減免や返済の長期化を目指して、
抜本的な経営改善を図ります。
Ⅱ型の場合の「目標FCF」設定例として、5年間の計数計画を策定する場合には、次の2つが目標FCFとなります。
① 計画1年目から2年目は、ゼロまたは若干のプラス
② 計画3年目から5年目では、営業CF、投資CF、財務CFのバランスを調整しつつ、
「最低手元資金」が基準月商の3か月以上留保でき、借入金償還年数が15年以内
となるようなFCF
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