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執筆者の写真Homare Yamamoto

経営改善の進め方⑯ CF相関図による経営計画案(Ⅱ型)

更新日:2021年3月25日

おはようございます。所長の山本誉です。

そろそろ桜の花も咲き始め、本来ならお花見の季節ですね。

もともと、花粉症がヒドイ私は、長らく花見にはいっていないのですが、

咲いている桜の花をみると、「奇麗だなあ」と思います。

桜の花は、日本を代表する素晴らしい花だと思います。



さて、 前回から、各CFの「キャッシュ・バランス」をどのように改善すれば、

経営状況を改善し、経営発展させる経営計画を策定することができるのかを、

経営課題パターン別にCF相関図から検討しています。 今回はⅡ型企業の経営計画案について説明します。

(2) Ⅱ型企業の経営計画案

Ⅱ型の、「FCF不足」、「債務超過」、「収益力不足」、「過剰債務」という企業の場合には、

目前に経営破綻が迫っている状況であるため、応急措置として早急に資金の流出を止める

必要がありました。


そのため、金融機関に対する返済条件の変更申入れ(当面元本返済は据え置き、利息のみの支払とするなど)および人件費などのコスト削減を早急に実施します。


また、中長期的には、収益力の向上、過剰債務の減免・返済長期化による

経営改善を図ることを目指します。


上記の改善イメージを示したCF相関図が、図表2-1および図表2-2です。





















図表2-1のⅡ型(短期)

短期的な経営改善では、コスト削減により、営業CF(利息支払後)の増加を図ります。

設備投資(投資CFのマイナス)は抑え、借入返済猶予により財務CFのマイナスも止めます。


もし、営業CFがプラスになるか、または、財務CFのマイナスがなくなってFCFに余剰が出れば、安全性を高める手元CF(手元資金)を増やします。



図表2-2のⅡ型(中長期)

中長期的な経営改善では、短期では難しい収益力の向上を図って営業CFを増大させる

とともに、営業CF増大に必要な設備投資(投資CFのマイナス)も行います。


営業CFの増大および設備投資が可能となるように財務CFのマイナスを抑えるため、

金融機関との交渉により、過剰債務の減免や返済の長期化を目指して、

抜本的な経営改善を図ります。


Ⅱ型の場合の「目標FCF」設定例として、5年間の計数計画を策定する場合には、次の2つが目標FCFとなります。


① 計画1年目から2年目は、ゼロまたは若干のプラス


② 計画3年目から5年目では、営業CF、投資CF、財務CFのバランスを調整しつつ、

  「最低手元資金」が基準月商の3か月以上留保でき、借入金償還年数が15年以内

  となるようなFCF




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