こんにちは。所長の山本誉です。
新年度に入ったと思ったら、もうすぐGWになり、5月に突入ですね。
この5月から6月というのは、感染拡大防止および経済活動維持にとって、
大変重要な時期になると思います。
もうひと踏ん張り、忍耐が必要な時期ですね。頑張りましょう。
さて、今回は、経営と資金繰りの最後の回として、
資金繰り表の作成方法について説明したいと思います。
11.資金繰り表の作り方
これまでのブログで、経営と資金の関係を見てきたところで、
今回は、実際に、資金繰り表の作成方法について説明したいと思います。
下図1は、資金繰り表(月次)の例です。

【作成手順】
① 日付(月)を入れます。そして、過去の「実績」3~6か月分程度、
今後の「計画」3~6か月分程度を入れます。
② 「繰越高①」には、前月末の「翌月繰越高④」を入れます。
図1の場合、11月の繰越高は、この表には載っていませんが、
10月末の翌月繰越高の実績は手入力で入れます。
③ 収入の部には、事業活動(P/L関係の項目)に伴う入金(現金売上、売掛金入金、雑収入など)
を項目別に入れ、「収入計②」でそれらを合計します。
④ 支出の部には、事業活動(P/L関係の項目)に伴う支出(現金仕入れ、買掛金支払 支払手形
決済、人件費、諸経費)を入れ、「支出計③」でそれらを合計します。
⑤ その月の、事業活動の入出金の「差引過不足(前月繰越を除く)」を②-③=Aで求めます。
⑥ 差引過不足Aに繰越高①を加えて、「差引過不足④」を求めます。
⑦ ④に図1の「金融の部」の借入や返済元本を入れて、「差引過不足(前月繰越を除く) A」
および「翌月繰越高④+(a)-(b)」を算出します。
「金融の部」をわざわざ「収入の部」や「支出の部」と分けているのは、
本業による収支と金融による収支を分け、本業の資金創出力をみるためです。
⑧ 実績数値は、試算表等をもとに記入します。
計画数値は、予定されている入金や支払事実にもとづいて予測していれます。
⑨ 最終的に資金繰り表を作成してみて、計画月のうち「翌月繰越高④+(a)-(b)」が
マイナス(図1では5月)になる月が出てくれば、収入を増やすか、支出を減らすか、
金融の部の借入を行って、マイナスを解消するように行動します。
以上が、資金繰り表の作成方法です。
実際にエクセルなどでこの表を作成して、手を動かして作成してみてください。
そうすれば、作成方法がよく理解できると思います。
まだ、資金繰り表を作成していない経営者のみなさん、
是非この機会に資金繰り表を作成してみることをお勧めします。
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