こんにちは。所長の山本誉です。
今回から、事業承継、経営改善に関して重要となる「事業戦略」について説明したいと思います。 内容的には、「SWOT分析」を中心に取り上げていきます。 1.SWOT分析とは
SWOT分析とは企業や事業の現状分析・認識のために使われる手法の1つです。
「SWOT」とは、「Strength:強み」、「Weakness:弱み」、「Opportunity:機会」、「Threat:脅威」
の頭文字をとっており、SWOT分析とは、自社を取り巻く環境(外部環境)による影響と、
それに対する自社の現状(内部環境)を検討しながら、自社の経営の現状を分析し、
経営課題を見出すことにより、経営課題の解決方策や新たな事業展開を見出すための
手法です。図表1がSWOT分析をまとめた表になります。
このSWOT分析で、自社の経営の現状と経営課題の分析、そして新たな事業展開
(ビジネスチャンス)を明らかにします。
SWOT分析を通じて浮き彫りになった事業成功の要因が、
「成功要因(KSF:Key Success Factor)」
と呼ばれ、さらに、KSFの達成尺度としてKPI(重要指標)が多く用いられます。
SWOT分析を実施することによって、このKSFを満たす方策を策定するのです。
2.SWOT分析の実施方法
次に、SWOT分析の具体的な実施方法について説明します。
SWOT分析のSWOTの各要素は、事業の「外部環境」と「内部環境」に分けられます。
①外部環境
政治動向、規制、経済・景気、社会動向、技術動向、業界環境の変化や顧客ニーズなど、
自社の努力で変えられない要因を指します。
これら外部環境を分析して、機会(O)と脅威(T)を導き出します。
②内部環境
自社でコントロールできる要素であり、SWOT分析では、強み(S)と弱み(W)が
これに当たります。
この、S、W、O、T各項目について自社で「仮説」を立て、S、W、O、Tが、
今後どのように「変化」していくのかについて着目します。
なお、SWOT分析の実施にあたっては、順序として、外部環境の分析、
つまり、機会(O)と脅威(T)の分析から始めます。
外部環境は「変えられない環境」であるために、まずはそれを前提条件として考えるのです。
・ 市場や自社をとりまく環境に変化はあるか
・ もし変化があれば、それはどのようなものか
・ その変化に対して他社はどのように追従しているのか、もしくは追従していけるのか
といった質問は全て外部分析に関する問いであり、
外部環境の分析結果が明らかになってはじめて、
• 自社に与える影響は?
という「内部分析」の問いの答えが出てくるからです。
したがって、SWOT分析では、まずO、Tの外部分析を行って、そして内部分析を行うようにします。
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