おはようございます。所長の山本誉です。
ようやく春めいた日が続くようになりましたね。
新型コロナの感染者数は激減していないものの、
現段階で政府は、これ以上、緊急事態宣言を延長しても、
それで感染拡大が収まるのか懐疑的なため、
3/21までで、緊急事態宣言は解除される方向のようですね。
緊急事態宣言は解除されても、コロナ対策は十分に行わなければいけませんが。
さて、今回は、「決算書の落とし穴」というテーマで、
少し、興味のあるお話をさせていただきます。 「決算書の落とし穴」というと、
「粉飾決算の話でしょ」とか、「会計処理方法の問題でしょ」と思われた方も
多いと思います。
しかし、今回お話したいのは、「決算書の性質からくる落とし穴」の話です。
少し専門的な話になりますが、
「企業は永久に継続し続けるもの」(ゴーイング・コンサーン)
と会計ではとらえるため、企業の経営状況を知るためには、
ある期間で「区切って」、その財産状態や経営成績を知る必要が生じます。
そこから、「会計期間」という期間(期日)を設けることが必要となり、
その期間ごとに、経営状況を株主等の利害関係者に報告するのです。
それが、「決算書」です。
しかし、それは例えていうと、日々事業活動を行い、
「動き続けている」企業の、ある時点での事業活動の成果を、
「写真」(静止画)に投影したものに他なりません。
例えば、貸借対照表の現金預金や、売掛金は、
決算日の翌日になると、大きく減少しているかもしれません。
そこで、「決算書」をみるときに注意しなければならないことは、
「決算書とは静止画である」
ということと、
「会社の経営状況は『動画』で把握しなければならない」
ということです。
その動画の1つが「キャッシュ・フロー計算書」です。
また、数期間の「累計キャッシュ・フロー計算書」をみると、
もっとより正確な動画になります。
「決算書」とは静止画であるため、
真実の企業の姿を表していないかもしれない。
決算書を基にした「各種財務指標」もまたしかりです。
そう思って、決算書の「トラップ」にはまらないように注意してください。
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