こんにちは。所長の山本誉です。
4月も中旬に入りましたが、気温の低い、異常な日が続いていますね。
また、新型コロナの感染拡大は、一向にとどまる気配をみせず、
地球や、我々の社会は、これからどうなるのかと心配になってしまいます。 来し方の平穏無事な日々のありがたさを回顧しつつ、そう思う次第です。
さて、今回は、中小企業の資金繰りの巧拙が一番よく表れる、
「資金に色をつける」
ということについて、お話したいと思います。 12.資金繰り表の作り方
前項までのところで、経営と資金の関係を見てきたところで、実際に、資金繰り表の作成方法を説明することとする。図表1が資金繰り表(月次)の例である。
12.資金繰り表の作り方
前項までのところで、経営と資金の関係を見てきたところで、実際に、資金繰り表の作成方法を説明することとする。図表1が資金繰り表(月次)の例である。10.資金に色をつけていない
資金には、そもそも「色」がついていません。
つまり、資金そのものに、「何に使う資金」という色分けがされているわけではないのです。
そこで、企業は、
資金に「使用使途」という「色」をつけて、資金を分けて管理する必要
があります。
例えば、商品仕入用の資金を設備投資に回してしまっては、仕入代金が不足します。
また、納税用の資金を借入金返済に充てると、納税ができないということになります。
売上代金や借入金による資金調達など企業に入ってくるお金(フロー)と、
企業内部に留保されている手元資金(ストック)の状況を把握しながら、
資金使途を検討し、資金に色を付けて管理するということがなされないと、
「キャッシュ・バランス」が崩れ、たちまち手元資金が不足してしまうという事態を招きます。
しかし、中小零細企業の多くの企業では、この「資金の色分け管理」(使途別管理)を
行っていません。
この資金の色分け管理を行うために、効果的な方法は、
資金使途ごとに「銀行口座を分ける」ということです。 私が独立前に勤務していた上場企業では、「●●社式会計」という、
創業者が独自に生み出した財務・会計の管理手法があり、
資金使途ごとに、資金を「銀行口座」にきれいに分けて管理していました。 あまりに細分化されすぎていて、銀行口座が20個以上もあって、
管理するのは大変でしたが(苦笑)。
しかし、そこまで徹底して「資金に色を付けて管理」していたため、
非常に資金管理がしやすく、財務体質の強い企業でした。
中小・零細企業の皆さんにお勧めするのは、
・納税用口座(法人税、消費税等の資金確保)
・設備投資用口座(新規設備投資や修繕用資金の確保)
・予備資金(手元資金)口座(非常時のときのための運転資金の確保)
の3つの口座は、通常の決済用口座とは別にしておいた方が良いということです。
ご検討してみてください。
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