事業承継の進め方④ 事業承継のステップ2

こんにちは。所長の山本誉です。

今日から新しい年度が始まりましたね。

気分を新たに、本年度も精一杯頑張りたいと思います!

(今日はエープリルフールですが、嘘ではありません) 笑



さて、今回は、前回提示した下の図表の5つのステップについて、

ステップ1~2までについて、説明していきたいと思います。






















● 事業承継の進め方(5ステップ)

(1) ステップ1:事業承継に向けた準備の必要性の認識

一般的に、事業承継問題は、家族内の課題として捉えられがちであり、

気軽に外部に相談できないとする経営者も少なくありません。

このため、やっと事業承継の準備に着手し、専門家のもとを訪れた時には、

既に手遅れになっていたという事例も少なからず見受けられます。


このため、後継者教育等の準備に要する期間を考慮し、

経営者が概ね60歳に達した頃には事業承継の準備に取りかかることが望ましです。

他方で、60歳を超えてなお経営に携わっている経営者も多数存在しますが、

そのような場合は、すぐにでも身近な専門家や金融機関等の支援機関に相談し、 事業承継に向けた準備に着手すべきです。



(2) ステップ2:経営状況・経営課題等の把握(見える化)

事業を後継者に円滑に承継するためのプロセスは、

経営状況や経営課題、経営資源等を見える化し、現状を正確に把握する

ことから始まります。


把握した自社の経営状況・経営課題等をもとに、現在の事業がどれくらい持続し成長するのか、

商品力・開発力の有無はどうなのか、利益を確保する仕組みになっているか等を、

再度見直して自社の強みと弱みを把握し、強みをいかに伸ばすか、弱みをいかに改善するか、

方向性を見出すことが必要です。


現状把握は、経営者自ら取り組むことも可能ですが、身近な専門家や金融機関等に

協力を求めた方がより効率的に取り組むことができます。

また、個人事業主についても同様な観点を持つことが望まれます。



① 会社の経営状況の見える化

経営状況の把握は、会社を取り巻く環境変化やそれに伴う経営リスク等も合わせて把握する必要があるため、例えば、業種団体・中小企業支援団体等が主催する業界動向等に関する勉強会等に参加し、情報収集を行うことも有益です。


また、経営資源には、貸借対照表に計上される資産のみならず、

知的資産等の目に見えない資産も含まれることに留意が必要です。

「経営状況の見える化」の目的は、経営者自らの理解促進に留まらず、

関係者に対して自社の状態を開示することでもあるため、

見える化に係る評価基準が標準化されていなければなりません。


このため、正確で適正な決算書の作成や業界内における地位の確認、

知的資産等の適切な評価などにも取り組む必要があります。

会社の経営状況の見える化に関する主な取組を以下に紹介します。


・経営者所有の不動産で、事業に利用しているものの有無、 当該不動産に対する

 会社借入に係る担保設定、経営者と会社間の貸借関係、経営者保証の有無等、

 会社と個人の関係の明確化を図る。


・「中小企業の会計に関する指針」や「中小企業の会計に関する基本要領」等を活用した

 適正な決算処理が行われているかを点検する。


・保有する自社株式の数を確認するとともに株価評価を行う。


・商品毎の月次の売上・費用(部門別損益)の分析を通じた自社の稼ぎ頭商品の把握や、

 製造工程毎の不良品の発生状況の調査を通じた製造ラインの課題の把握、

 在庫の売れ筋・不良の把握や鑑定評価の実施等を行い、適切な「磨き上げ」に繋げる。


・自社の知的資産について、他社ではなく、なぜ、自社が取 引先に選ばれているのか、

 等という観点から自社の事業価値の源泉について適切に認識する。



② 事業承継課題の見える化

事業承継を円滑に行うためには、会社の経営状況のみならず、事業承継を行うにあたっての課題

を見える化し、早期の対応につなげる必要があります。

以下に基本的な取組を掲げますが、これらは、いずれも極めて重要です。


・後継者候補の有無を確認する。候補がいる場合は、承継に係る意思確認の時期や、

 候補者の能力、適性、年齢、意欲等を踏まえ、後継者に相応しいかどうかを検討する。

 後継者候補がいない場合は、社内外における候補者の可能性について検討する。


・後継者候補に対して、親族内株主や取引先等から異論が生じる可能性がある場合は、

 その対応策を事前に検討する。


・親族内承継の場合は、将来の相続発生も見据えて、相続財産を特定し、相続税額の試算、

 納税方法等を検討する。



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