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ビジネスの創り方⑦ 「ビジネスモデル」の構築ステップ4

こんにちは。所長の山本誉です。

今回のブログでは、「ビジネスモデル」の構築ステップのうち、

「自分のミッションと事業ミッションの調整」について説明したいと思います。



●自分のミッションと事業ミッションの調整

さて、前回、「自分のミッション」というものと、

「事業ミッション」というものについて、

それぞれ述べてきました。


そして、自分が「創業社長」や「起業家」であり、

この、「自分のミッション」に、

「事業ミッション」を重ねて考えられる状況であれば、

大きな問題が起こることはないのですが、


たとえば、自分が「二代目社長」や、

いわゆる「サラリーマン社長」の場合、

「自分のミッション」とは別に、

「事業ミッション」ありきで、

ビジネスに取り組まなければならない場合が

起こりえます。

このような場合、どうすれば良いのでしょうか?


たとえば、創業者は車が大好きで、

「人に喜んでもらえる車」を作るのが、

「創業者個人のミッション」であり、また、

「事業ミッション」でもあった。


しかし、創業者の跡を受け継いだ、

息子の二代目社長は、あまり車が好きではなく、

それよりも「絵を描くこと」に興味がある。


そして、「自分のミッション」は、

「絵を通じて社会に貢献すること」

だと考えているような場合に、

創業者である親から引き継いだ会社の

「事業ミッション」との「葛藤」が、

生じるのです。


それでは、「自分のミッション」と、

「事業ミッション」が相違している場合には、

どのようにすればいいでしょうか。


選択肢は3つあると思います。

それは、


1.そのまま「事業ミッション」を受け入れること

2.「事業ミッション」の中に「自分のミッション」を見出すこと

3.「自分のミッション」を優先し、事業から離れること


以上の3つです。

さて、3つの選択肢について、

それぞれ考察していきましょう。



1.そのまま「事業ミッション」を受け入れることを選んだ場合

これは、容易に想像できるかと思いますが、

ものすごく「葛藤」の多い人生になりやすいです。


こういう人生を送っている人の心の中には、たえず、

「俺(私)の人生、これでいいのか?」

という疑問符がつきまといます。


しかし、親から譲り受けた会社や事業であり、

社員や顧客、取引先などとの関係があるため、

嫌々でも自分は、それを背負っていくしかない。


周囲の目から見ると、「華やか」な世界に生きていても、

本人は「逃げ出したい」気持ちでいっぱいです。


そんな人生を送るようになり、ついつい、

事業以外の趣味や道楽などに、

のめり込み、逃避とも思える行動を

取るようになってしまいがちです。



2.「事業ミッション」の中に「自分のミッション」を見出すことを選んだ場合

この場合、自分が事業を引き継いで行っていくうちに、

その事業を通じて、自分のミッションに「重なる」部分を見つけたり、

あるいは、新たな「自分のミッション」が形成された場合、


「事業ミッション」と「自分のミッション」が融合していくこととなり、

事業も、自分の人生も、共に上手くいく、という方向に向かっていきます。


しかし、もし「事業ミッション」の中に、

「自分のミッション」を無理に当てはめていこうとする、

「疑似同化行動」が行われた場合に、


表面上の自分(頭)は納得しているのに、

心の奥底にある「自分の本当のミッション」が納得せず、

必ず何らかの形で、「歪み」が発生します。


事業を行っていても、「モヤモヤ感」が抜けなかったり、

なぜかイライラ感が強まったり、

その逆に、不安感や孤独感が絶えずつきまとったり。


そして、この「疑似同化行動」をとる人が、

世間体などを気にするために、結構多いように思うのです。



3.「自分のミッション」を優先し、事業から離れることを選んだ場合

これには、いろんなやり方があります。

たとえば、事業の実権は、

「事業ミッション」に共感している他の社員に委ねて、

自分は「オーナー」として、一歩後ろに下がる。


あるいは、別会社や別事業部を作って、

「自分のミッション」に合った、

事業を立ち上げていく。

そして、既存の事業は、他の人に任せる。


さらに、どうしても、

その事業から離れたい気持ちが強い場合には、

その事業や会社を「売却(譲渡)」して、

自分の好きなことを始める。


そういうことが考えられます。


この3.の選択肢は、

その事業の創業者や、関係する社員や取引先、顧客などで築き上げてきた、

「その事業の社会において果たす役割」が確立されてしまっているため、

なかなか、容易に実行することは難しいかもしれません。


しかし、「自分のミッション」を明確にし、

その想いを周囲の人に語り、理解を求めていけば、

必ずしもできないことではなく、


上手くいけば、事業も、その人の人生も、

いい方向に向かわせることのできる、

選択肢ではないかと思っています。



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