こんにちは。所長の山本誉です。
今回のブログでは、「ビジネスモデル」の構築ステップについて
説明したいと思います。
② ビジネスモデル構築のステップ
1)自分の棚卸しを行う
さて、ビジネスを行うにあたっては、自分の使える「経営資源」というものを、
きちんと見極め、把握することが大切だと述べました。
そこで、その「経営資源」をしっかり見極め、把握するために、まずは、
「自分の棚卸し」
ということを行ってみましょう。
この「自分の棚卸し」がしっかり行えてこそ、
どのようなビジネスモデルを構築すべきか、ということが、
はっきり見えてくるようになるからです。
この「自分の棚卸し」というのは、次に述べるような方法で行っていきます。
自分の棚卸は、「4つの視点」から考えます。
イ)好きなこと
ロ)得意なこと
ハ)利用できるもの
ニ)味方にできるもの
この4つです。
それぞれについて説明していきましょう。
イ)好きなこと
自分の棚卸しを考えるにあたって、重要なことは、
この、「好きなこと」を考えることです。
誰だって、どうせ時間と労力を使って、ビジネスでお金を稼ぐのであれば、
好きなことをビジネスのネタにしたいものです。
そこで、それがビジネスになるかならないかは、今の段階では考えることなく、
あなたの大好きなことや、没頭できる趣味、興味や関心の高いことを、
一度リストアップしてみましょう。
このプロセスを行うことが、ビジネスモデルを構築する上で、
「楽しさ」を盛り込んでいく秘訣です。
ロ)得意なこと
ビジネスモデル構築するにあたって、「自分の棚卸し」をする際に、
自分が「得意」だと思われることでビジネスモデルを構築することは、
実際にビジネスを行う際に、
早く「お金を稼ぐ」ビジネスモデルを構築することが可能になります。
もともと「得意」であるということは、その分野については、他人より秀でていて、
「強み」があるということ。
だから、その「得意」さをビジネスを通じて、人々に提供することによって、
お金をもらうのが容易となるのです。
具体的にいえば、弁護士や、会計士、司法書士、税理士といった、
「士業」のように、特定の分野における、
高いレベルの知識や技能を社会に提供することで、
それを必要とする人たちから、お金を得やすくなります。
しかし、この「得意」なことでビジネスモデルを構築する場合には、
一つ気をつけなければならないことがあります。
それは、「得意」であると同時に、その分野のビジネスを行うことが、
「楽しく」なければ、得意さが逆に「苦しみ」を生み出すような、
ビジネスモデルになってしまう、ということです。
人はとかく、「生活」を優先する余り、「好きなこと」ではなく、
「得意なこと」で、お金を手早く稼ごうとしがちです。
しかし、その「得意なこと」が、「好きなこと」と重なっていなければ、
お金は稼げるけれど、働くのが辛い、
そんな状況が起きてしまいます。
そうなると、いくらお金があっても、
何のために人生を生きているのかわからない、
不毛な人生になってしまう恐れがあります。
ハ)利用できるもの
さて、自分の棚卸しを行うにあたっては、これまでに述べてきたような、
「好きなこと」や「得意なこと」といった、自分に内在するものだけではなくて、
自分の外にあって、利用できるものも、含めて考えてみます。
これら自分の外にあるものも、自分のビジネスモデルを構築する、
要素となりうるからです。
たとえば、オーナー経営者の家庭に生まれてきたとか、
華道や茶道の家元の家庭に生まれてきたといった、
特殊な「家業」にまつわるもの。
または、自分が所属している、
趣味のサークルメンバーや、仕事上の交流会のメンバーといった、
「人脈」。
あるいは、親が地元の町内会長をやっているといった「地縁」。
さらには、妻が「料理上手」であるとか、
弟が「IT」に強いといった、
「肉親・血縁」に関するものなど。
これら、自分の外にあって、自分が使えそうなものも、
「自分の棚卸し」にあたっては、考えてみます。
ニ)味方にできるもの
さて、最後は味方にできるものについて考えます。
これもやはり「自分」の外にある、
「社会情勢」や「経済状況」、あるいは「時代のトレンド」や、
「人々の嗜好」、「世の中の矛盾(差別など)」といったことが、
挙げられます。
具体的に一例をあげると、
「社会情勢」:コロナ禍、アフターコロナ、業種的不況、少子高齢化、年金問題
「経済状況」:産業構造の変革、終身雇用の終焉、グローバル経済
「時代のトレンド」:AI、IT化の進展、SDGsの推進
「人々の嗜好」:ダイエット、健康、癒し
「世の中の矛盾」:年齢や性別による差別、税・補助金などの制度的矛盾
といった問題などがあげられます。
これらの問題を、自分がビジネスを行う上での、
「味方」として、「経営資源」的に考えてみるわけです。
意外と、「不況」といった事象が、
ビジネスチャンスになることもあるのです。
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