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執筆者の写真Homare Yamamoto

キャッシュ・フロー会計を学ぶ②

こんにちは。所長の山本誉です。

お正月も明け、新たな一年の活動が始まりましたね。 ただ、新型コロナの感染拡大が止まらず、緊急事態宣言やさらなる時短営業の検討など、

厳しい社会状況は続きますね。早期終結を望むばかりです。 さて、「キャッシュ・フロー計算書」の説明の続きです。 前回、キャッシュ・フロー計算書の優れているところは、

①お金の流れ(フロー)が把握できる

②どこからお金が入ってきて、どのように使われたのかが把握できる(お金に色がつく)

③最終的に、お金が増えたのか減ったのか(ストック)が把握できる


という3つの特長をもっているからというお話をさせていただきました。 非常にアバウトな言い方をすると、B/S(貸借対照表)とP/L(損益計算書)を基にしながら、

お金に関する情報が網羅的に「1つに集約されている」ところが、

キャッシュ・フロー計算書の優れた点なのです。


「あらゆる事業は、現金に始まり、現金に終わる」


この言葉は、拙書にも出てくる言葉ですが、事業の本質をよく表している言葉です。

企業は、赤字で倒産するのではなく、現金が枯渇したときに倒産するのです。


P/Lが黒字で利益が出ていても、企業の現金そのものは減少していることがあります。

それは、現在の会計処理の方法が、現金の入出金による「現金主義」ではなく、

現金の入出金を必ずしも伴わない「発生主義」によるものだからです。


また、B/S項目である「借入金の返済」などを行った場合、

P/Lの利益には影響しませんが、現金は減少します。


つまり、P/LやB/Sを、それぞれ単体で見ているだけでは、

お金の流れは把握できないのです。

そこで、あくまでも、お金の流れやその増減に絞って、

企業の経営状況を把握するために生まれたのが、

キャッシュ・フロー計算書なのです。 「利益は意図的に操作できるが、お金の残高は操作できない」


この点も、キャッシュ・フロー計算書の優れた点であるといえます。(続く)



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